介護・リハビリ

「あとこれも」に応えられる地域の拠点へ。@コレモ訪問介護 中村大地氏が描く、在宅サービスのこれから

2026.08.15

経営者プロフィール

中村 大地氏/株式会社D.pods 代表取締役。看護師として精神科病院、訪問看護の現場を経験。訪問看護会社で管理職・役員を務めた後、2025年3月に株式会社D.podsを設立。世田谷区三軒茶屋を拠点に、@コレモ訪問介護・@コレモ訪問看護を運営している。スタッフに寄り添う組織づくりと、保険制度に縛られない在宅生活支援の可能性を追求している。

株式会社D.podsは、東京都世田谷区三軒茶屋を拠点に、@コレモ訪問介護と@コレモ訪問看護を運営する企業だ。2025年3月に設立され、同年8月に訪問介護事業を開始。2026年2月からは訪問看護事業もスタートし、地域に根ざした在宅支援の幅を広げている。

〜株式会社D.pods/@コレモ訪問介護・@コレモ訪問看護 代表取締役 中村 大地〜

株式会社D.podsは、東京都世田谷区三軒茶屋を拠点に、@コレモ訪問介護と@コレモ訪問看護を運営する企業だ。2025年3月に設立され、同年8月に訪問介護事業を開始。2026年2月からは訪問看護事業もスタートし、地域に根ざした在宅支援の幅を広げている。

事業所名の「@コレモ」には、利用者や家族から「あとこれも」と気軽に頼ってもらえる存在でありたい、という思いが込められている。制度上できること・できないことが明確に分かれる在宅支援の現場で、目の前の人の暮らしに本当に必要なことをどう支えるか。中村氏は、訪問介護・訪問看護を軸にしながら、保険制度に縛られない生活支援サービスの可能性も見据えている。

今回のインタビューでは、現在もっとも重視しているテーマとして「採用」が語られた。利用者獲得よりも、まずは一緒に働く介護士を増やし、組織の足元を固めたい。会社の雰囲気や価値観を知ってもらい、共感してくれる人に届く発信を増やしたい。創業2期目を迎えたD.podsが大切にしている働く人への向き合い方、在宅サービスの理想、そして今後の展望についてうかがった。

「あとこれも」と言ってもらえる存在でありたい

ーーまず、@コレモという事業所名には、どのような思いを込められたのでしょうか。

中村大地:

もともと訪問看護の現場で働いていたときに、保険制度の中ではできることがかなり決まっていると感じていました。

利用者さんのご自宅に行くと、「これを買ってきてほしい」「ちょっとこれも手伝ってほしい」と言われることがあります。でも看護師として制度上できないこともある。そこに、ずっともどかしさがありました。

在宅サービスの本質は、家で過ごしている方の細かい困りごとに気づき、暮らしを支えることだと思っています。だから、何でも「あとこれも」と言ってもらえるような存在になりたい。その思いから、あっとこれも、@コレモという名前にしました。

ーー現在の事業内容を教えてください。

中村大地:

世田谷区三軒茶屋を拠点に、訪問介護と訪問看護を行っています。訪問介護は2025年8月から、訪問看護は2026年2月から始めました。

地域に根ざした会社として、利用者さんやご家族がよりよい在宅生活を送れるように支援していきたいと考えています。介護や看護だけで完結するのではなく、地域全体とつながりながら、暮らしをもっと楽しく、安心できるものにしていきたいです。

起業したい気持ちと、看護師という資格

ーー中村さんは、もともと医療や看護に強い関心があったのでしょうか。

中村大地:

実は、最初から看護師になりたかったわけではありません。高校生くらいの頃から、漠然と「社長になりたい」「起業したい」という気持ちはありました。ただ、具体的に何をやりたいかまでは決まっていませんでした。

親からは、まず安定した資格を取るように言われていました。自分としても、将来起業して失敗したとしても戻れる資格があれば、親も納得するだろうと考えていました。戦争や不況があってもなくならない仕事は何かと考えたときに、看護師という選択肢にたどり着きました。

ーーそこから、訪問看護や独立につながっていったのですね。

中村大地:

最初は精神科病院で働きました。その後、訪問看護の会社に移ったのですが、訪問看護そのものをやりたいというより、会社を立ち上げて運営することを近くで見られると思ったのが大きかったです。

その会社では3年目くらいから管理職を経験し、役員も任せてもらいました。外部とのつながりもでき、自分でやれそうだと思うようになりました。さらに、自分が独立するなら一緒に働きたいと言ってくれる人も何人かいました。そういうメンバーがいるなら、この仲間で始めてみようと思ったのが独立のきっかけです。

スタッフに寄り添うことが、利用者への支援につながる

ーー経営者として、これまでで特にうれしかったことはありますか。

中村大地:

スタッフから「この会社が好き」と言ってもらえたことです。

医療や介護の業界は転職が多いと思います。職場への不満だけでなく、ライフスタイルの変化に合わせて働き方を変える人も増えています。だからこそ、うちに来てくれた人には、できるだけ会社側が寄り添いたいと思っています。

たとえば、介護休暇が必要になったスタッフがいたとしても、「うちでは無理だよね」にはしたくありません。その人が働きたいと思ってくれているなら、どうすれば働き続けられるかを会社として考えたい。立ち上げ期なので大変な場面もありますが、そこは大切にしてきました。

ーーなぜ、そこまで働く人への寄り添いを重視されているのでしょうか。

中村大地:

前職で、人を大事にできていない会社だと感じる場面がありました。人がどんどん離れていくのも見てきました。

看護も介護も対人の仕事です。上に立つ側がスタッフを大事にできていなければ、スタッフも利用者さんを大事にしきれないと思っています。逆に、会社がスタッフを大事にできれば、スタッフは自然と利用者さんにも寄り添ってくれるはずです。

僕自身は、現場に出る機会が少なくなってきています。だからこそ、利用者さんへの熱い思いは現場のスタッフに任せる部分もあります。その分、自分はスタッフに寄り添う。そう決めています。

ーー職場の雰囲気については、どのように感じていますか。

中村大地:

給料が他社より特別高いわけでも、すごい福利厚生があるわけでもありません。立ち上げ期なので忙しさもあります。

それでも、職場全体の雰囲気はすごく良いと思っています。みんな仲が良く、コミュニケーションも取りやすい。今いるメンバーに同じ価値観を持ってもらい、将来的に人が増えたときには、その人たちが次のメンバーにも同じように寄り添える組織にしていきたいです。

訪問介護・訪問看護を軸に、暮らしの困りごとへ広げていく

ーー3年後、5年後の理想像を教えてください。

中村大地:

医療福祉サービスだけをどんどん広げたい、という感覚はあまりありません。もちろん訪問介護や訪問看護は軸として続けますが、それだけに限定するのではなく、在宅サービスに付随する別のサービスも展開していきたいです。

たとえば、宅配弁当や不用品買取のような、医療保険制度に関係ないサービスです。家の中に入って信頼関係を築けるのは、訪問している介護士や看護師です。担当者が「うちでもこういうサービスがありますよ」と伝えられれば、困っている人に届く可能性があります。

ーー訪問サービスを入口に、暮らし全体を支えるイメージでしょうか。

中村大地:

そうです。実際に困っていることを引き出せるのは、家に行っている介護士や看護師だと思っています。困っていても、詐欺が怖くて頼みづらいこともありますし、どこに相談すればいいか分からないこともあります。

そこで「あとこれも」と何でも言ってもらえる存在になりたい。自社ですべてをやる必要はないと思っています。地域の中で必要なところにつなぐ役割でもいい。訪問介護や訪問看護が必要な人だけでなく、地域全体を見て、困ったらまず相談してもらえる会社になれたらいいですね。

今いちばん必要なのは、介護士の仲間

ーー今回の記事の主な届け先として、採用を重視したいとお話しされていました。現在の採用課題を教えてください。

中村大地:

今、スタッフは全体で12名ほどいますが、介護士は2名しかいません。看護師や理学療法士のメンバーが介護業務を手伝っている状況です。

介護士は、正直何人でも来てほしいくらいです。まずは2〜3名まとまって来てくれると、今の訪問介護事業をもっと大きくできます。依頼はあるのに、介護士が足りずに断っている状況もあります。

ーー採用では、どのような難しさを感じていますか。

中村大地:

今いるメンバーは、ほとんどリファラルで集まっています。思いや考え方に共感して来てくれた人が多いです。

一方で、求人媒体だけだと時給や条件だけで比較されやすいです。できたばかりの会社だと、大手や条件の良い事業所に流れてしまうこともあると思います。応募が来ても連絡が取れなくなることもあります。

だからこそ、SNSなどで会社の中身を見えるようにしていく必要があると感じています。文字だけの求人票では伝わらない、職場の雰囲気や人柄、どういう思いで働いているかを知ってもらうことが大切だと思っています。

ーーどのような方に加わってほしいですか。

中村大地:

まずは、利用者さんの暮らしに丁寧に向き合える方です。訪問介護は、ただ決められた作業をするだけではありません。ご自宅に入り、その方の生活の一部に関わる仕事です。

そして、会社として一緒につくっていく感覚を持てる方に来てほしいです。まだ2期目の会社なので、整っていない部分もあります。ただ、その分、自分たちで良い雰囲気や仕組みをつくっていける余白があります。

@コレモは、スタッフの人柄や強みを活かしながら、地域に根ざした在宅サービスをつくっていく会社です。大きな会社の完成された仕組みに入るより、これからの会社を一緒に育てていくことに面白さを感じる方には合うと思います。

足元を固めながら、地域に頼られる会社へ

ーー今後の事業展開に向けて、まず力を入れたいことは何でしょうか。

中村大地:

やりたいことはたくさんあります。ただ、まずは足元を固めることです。

訪問看護は始まってまだ半年も経っていません。介護と看護の2つの事業が自走し、自分が現場に出なくても回る状態をつくることが先だと思っています。そのうえで、保険制度に関係ない生活支援サービスや、地域の困りごとを解決する仕組みを少しずつ形にしていきたいです。

訪問介護の依頼は多く、訪問介護から訪問看護につながることもあります。同じ事業所で介護と看護が連携できることは、地域にとっても価値があると思っています。だからこそ、まずは介護の体制を強くしたいですね。

ーー最後に、求職者や地域の方へメッセージをお願いします。

中村大地:

@コレモは、利用者さんやご家族が「あとこれも」と気軽に相談できる存在を目指しています。

そのためには、現場で利用者さんと向き合うスタッフの力が欠かせません。スタッフが働きやすく、会社を好きでいられる環境をつくることが、結果的に良い支援につながると思っています。

地域の暮らしをもっと楽しく、安心できるものにしていきたい。介護や看護だけに閉じず、困ったときに頼れる会社を一緒につくっていきたい。そういう思いに共感してくれる方と働けたらうれしいです。

編集後記

中村氏の話で印象的だったのは、事業所名の由来である「あとこれも」という言葉が、単なるネーミングではなく、同社の今後の事業構想そのものにつながっている点だ。制度の中でできる支援だけでは、暮らしの困りごとには届ききらない。だからこそ、訪問介護・訪問看護で築いた信頼を入口に、宅配弁当や不用品買取、地域の事業者との連携まで含めて、生活を支える選択肢を広げようとしている。

一方で、中村氏は理想だけを先行させているわけではない。創業2期目の今、まず必要なのは介護士の採用であり、訪問介護と訪問看護の足元を固めることだと語る。依頼があるのに受けきれない現状、求人媒体だけでは会社の中身が伝わりにくい課題、リファラルで集まった既存メンバーの価値観をどう広げていくか。採用広報として伝えるべきポイントは、まさにここにある。

「スタッフを大事にできなければ、利用者さんも大事にできない」。この言葉には、D.podsの組織づくりの軸が表れている。立ち上げ期の忙しさの中でも、働く人のライフスタイルに寄り添い、会社を好きでいられる環境をつくる。その姿勢に共感する介護士が加われば、@コレモは地域で「あとこれも」と頼られる存在へ、さらに近づいていくだろう。

会社概要

TEL: 03-6450-7608 / Instagram: https://www.instagram.com/koremo_dp/ / X: https://x.com/koremoDp83 / 2025年3月設立、2025年8月訪問介護開始、2026年2月訪問看護開始

公式サイトはこちら

※外部サイトへ移行します

会社概要

TEL: 03-6450-7608 / Instagram: https://www.instagram.com/koremo_dp/ / X: https://x.com/koremoDp83 / 2025年3月設立、2025年8月訪問介護開始、2026年2月訪問看護開始

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